#04「闇にわらう」
殺気だけが辺りを覆い尽くしている。
相手の姿も見えず、ただ闇雲に走る。
【大切なものを守り通す】
それが如何に難しいことか・・・
一筋の閃光が走る。
それは痛みすら感じること無く奪い取っていった。
握り締めた手の中には
【託された夢】
儚き未来に願いを込めたもの
奪われたものは闇に消える
「ちっ・・・」
意識を現在(いま)に戻す
「右腕が疼く・・・」
誰に言うでなくつぶやく
右肩に左手をあてがって力を込め握り締める。
だが、右腕に痛みを感じることはなかった。
「はるか!正面頼む!!」
言うが否や手にした銃を乱射しながら横に飛び退く。
その刹那、激しい銃撃が響き渡り視界を白く遮る
こっそりと内部に侵入する手筈だったのだが、
見事に【無人探索迎撃機(ドローン)】と、鉢合わせになり
慎重も何もない展開となったローズとはるか。
結局はお決まりの【派手な展開】と、なったのだった。
「あらかた、片付いたか?」
辺りの気配を探りながら言う。
「・・・・・・」
ふと、視線を上げた先にはるかの存在を感じる。
が、何か異質な雰囲気に圧され飛び退く
身構えるよりも早く、背後から鈍い衝撃を受け視界が暗く消えていく。
「だ、誰だ・・・お前・・・ら」
薄れ行く意識の中で瞳に映るのは【はるか】と同じ姿をした異質なるモノ
機械的な鼓動を感じながら、そのまま引き連られて行く
目の前に現れたのは自分と同じ姿をしたもの。
しかし、その瞳は暗く感情は感じられない。
そう、かつての自分のように
「はじめまして、試作品(プロトタイプ)」
静かに囁き掛ける。
「そして、サヨナラ」
言葉を掻き消すように、一発の銃声が響き渡る。
「博士(ドクター)」
無機質な声がモニターを見据える人物に掛けられる
モニターにはおよそ理解しがたい数字や記号の羅列が延々と走りすぎていく
「オイ、コラ、このアフロ野郎」
見掛けの可憐さに似合わない口の悪さだ
ガイン!
何かの塊が【博士】の頭に当たる
手癖も悪いようだ
「な、なんて事をするんだ!?」
さすがに振り返り食いかかる
「侵入者を捕らえました」
構わず言葉を続ける
「ほう?・・・これは・・・」
新たに映し出された映像につぶやく
HI CLASS・ARMAMENT
ROGICAL・UNIT
KNITS・ARMS
(高機密武装式・思考自立・親衛機構)
「まさか、試作品(プロトタイプ)に遭えるとは、な・・・」
「・・・・・・」
無言でモニターを見つめる
「お前たちの、【姉】だ」
その表情は心なしか喜びに満ちているようだった。
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#05
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