#03 「集いしものたち」
薄暗い通路をカンテラの明かりを頼りに進んでいく。
つい先日
密林の離島で発見された遺跡の中には広大な迷宮が広がっていた。
ドンドルマの地域捜査隊により発見されたこの迷宮はいまだ、
踏み込んだ者のいないまさに未開の地である。
突然の視界の広がり
そこは、あの入り口の数十倍はあると思われる面積の大広間で
辺りには無数のモンスターと思われる骸(むくろ)が無造作に打ち捨てられていた。
「こ、これは・・・!?」
独りのハンターが何かを見つける。
「飛竜・・・なのか!?」
それは、すでに朽ち果て、
そして飛竜と呼ぶにはあまりにもかけ離れた姿を持った
(元)生物の骸が中央の柱の中に入っていた。
辺りを見渡すと、同じように柱の中に入れられた生物たちの骸が幾つも見られた。
「これは、まさか禁忌(きんじゅ)とされている研究なのか!?」
積み重なった本の中から生物学の資料を見つけた。
「ぐるるるるる・・・・」
低いうなり声を漏らしながら何かがゆっくりと近づいてくる。
「なにかいるぞ!!」
両手に剣を携えたハンターが身構える。
獰猛な気配を撒き散らしながら
そのモンスターが吼える!
「ゴァァァァァーーーー!!」
・
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「良くぞ集ったハンターたちよ!」
白いローブに身を包んだ一人の男が叫ぶ
「この遺跡にこそ、そなたたちの求めるものがある!!」
煽るように言葉を続ける
「誰でも構わぬ!それを手に入れた者にこそ、望むままの地位と栄光を与えよう!」
両手を広げ天を仰ぐ
「この<大神官・ヴォルドー>の名の下に!!」
「「「うおぉぉぉぉーーーーーーーーー!!」」」
その声に呼応するように、無数のハンターたちが声を上げる。
「すごい人数だな・・・」
アインが気おされるように呟く。
「みんな、欲におぼれた愚かなハンターたちよ」
あくまで、感情を表に出さないツバメ。
「私たちの目的はあくまで<黄金竜>!財宝なんて興味ないわ!」
その言葉に反応して周りから鋭い視線が集中する。
「おいおい、あんまり目立つと潰されちまうぞ!」
「その方が、分け前が増えていいってもんよ!」
ガラの悪いハンターが、数人早速絡んできた。
「いいか!ベルカ!あんまり目立って、騒ぐなよ!?」
小声で呟くもそこにベルカの姿はすでに無い。
「・・・・・・・」
恐る恐る、ベルカを探す。
「あぁ!?呼んだかぁ!?」
跳び蹴りを繰り出しながら叫ぶベルカ。
「ふっ・・・そう来なくっちゃね!」
続いてツバメもその一団に割って入る。
「こ、こいつら!?やっちまえぇぇーーー!!」
瞬く間に大騒ぎになって、混乱していく。
「・・・・・・言うだけ無駄だったか」
頭を押さえてうなだれる。
そのまま一団はもつれながら遺跡の中へと消えていくのだった
つづく
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設定補足
キャラクター 大神官ヴォルドー
密林の遺跡を祭っている神官、数年に一度目覚めるという
<黄金竜>を祭り上げ、幾人ものハンターたちを集め挑ませている。
その裏では更に恐るべき目的も、持っているようだ。
禁忌について(オリジナル設定含む)
人が生物を作り出すという<生物創造>
これはいつの時代でも禁じられている行為である。
それ故に表からは抹消され歴史の闇に葬られた技術である。
しかしながら、それを手にしたものは神にも等しいとされるために、
その研究に手を染めるものも少なくは無い。
ギルドハンターでは彼らの消息情報に多額の賞金を掛けているといわれている。
参考資料 <ハンター大全>王位古生物書士隊・著 より
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