モンスターハンター・ベルカ 第2話

#02 「狩るもの、狩られるもの」

 じめじめとした空気が肌を濡らす
昼なお薄暗い沼地で、今回の獲物<ゲリョス>を追う。

「まずは、腕前を見せてもらうわ。」
<ツバメ>と名乗った女ハンターが放った一言により早速、沼地へと乗り込んだベルカとアイン

さっそくゲリョスを発見するも不意打ちの閃光攻撃を喰らい逃げられてしまう・・・

「まるで、素人ね・・・あなたたちのクラスは幾つなの?」
呆れたように、そしてふてくされたように訊ねる。

「ウチらか?・・・確か・・・Cクラスやったっけ?」
ベルカが思い出すように呟く。
「んと・・・ランク33だから、そうなるな。」
思い出したようにアインが答える。
 

「よくその腕で、Cクラスになれたわね・・・」
「そう言う、ツバメは幾つなんや?」
「私は、Dクラスよ、もっとも私の国<シキ国>では、そんなもの何の役にも立たないけどね。」
 

「シキ・・・?あの極東の島国のことか?」
「只の、時代遅れの国よ。」
 

確かに、言われてみれば彼女のいで立ちはこの<メゼポルタ>のそれとは、毛色が違っていた。
獣の皮や、鱗などを加工したものとは違い、彼女の服装は、布を多く使用しているらしい。
 

「と、するとその武器もあんたの国の物なんか?」
片手剣の盾を持つべき手にもう一つの剣を持つスタイル。
後に<双剣使い>と、呼ばれることとなる狩猟スタイルであった。

「・・・!!」
「来るで!!」
「おう!」
上空から怪鳥のいななく声がする。

「ウチが、あいつの足元を攻めて転ばせる!」
「その隙に、俺があのトサカをぶっ壊すってことでいいんだな!?」
互いに付き合いが長いせいか、やるべきことが、すぐさま分断される

 ゲリョスが着地すると同時に、ベルカが足元を崩しにかかる。
「どっせぇーーーい!!」

大剣を気合とともに振り上げる!
もんどりうって、転倒するゲリョス
 

ズドォォーーーーーン!!
 

同時に振り上げたハンマーが振り下ろされて轟音が響く。

 頭部を強烈に殴打されめまいを起こす
「よっしゃ!今のうちに捕獲するで!!」
「その必要はないわ!」
 

言葉をさえぎりツバメが切り込む。
一気に間合いを詰めたかと思うと、圧倒的な手数でゲリョスを攻め立てる。
その連激に絶えられなくなったゲリョスは敢え無く力尽きる。

「んな!?・・・殺したんか!?」
武器を仕舞いこちらを向くツバメに怒鳴るように問う。
 

「当然よ。」
「私たちは、ハンターよ!つまり、狩るもの。」
ベルカをまっすぐに見据えて言葉を続ける。
「狩るものと狩られるもの、それは命を掛けたもの達の当然の権利」
「甘い情けを掛けていては、生き残れないわ!」
歯を食いしばり睨み付けるベルカにきっぱりと告げる。
 

が、その次の瞬間地面が大きく揺れる。
「!!?」
 

しまった!!

と思った瞬間、強烈な一撃で吹き飛ばされる。

「アイン!」
ベルカが叫ぶと同時にアインがツバメを受け止める。
 

「こんにゃろがぁ!!」
渾身の一撃でゲリョスのトサカが砕け散る。
 

その一撃は、戦意を失わせるのには十分すぎるものであった。
そのまま、ふらふらと去っていくゲリョス。

「ど、どうして、止めを刺さないの!?」
体制を立て直しながらベルカに問う。
 

「無駄に殺すだけが、狩りやないんや・・・」
「戦意を無くすだけで十分なときもあるってことさ。」
かばうように、言葉を続けるアイン
 

「・・・・・・・」
今までとは違い寂しげな表情のベルカを見つめ歩き始める。

「言っとくけど、黄金竜はそんな甘い考えじゃ勝てないわよ」

 

その言葉は2人を認めたというには少しばかり不器用であった。
 

つづく

-------------------------------------------------------

設定補足

 キャラクター <ツバメ>
<燕>と本来は書く、メイン武器は双剣。
 

シュレイド国より遠く離れた極東に位置する島国<シキ>の出身。
行方不明の父を追ってドンドルマにやってきた。
 

プライドのため、自分の感情を押し隠し、まわりに溶け込めないでいる。

 

 

 ハンタークラスについて(この物語のオリジナル設定)
AからGの7つに分類されておりGに近ければ近いほど上位のハンターだという事になる。

A>01~10・主に新人クラスといわれる初心者ハンター
 

B>11~30・中堅クラスの下位ハンター
 

C>31~50・上位に進出できるようになった中級者ハンター
(ベルカとアインはここのクラス)
 

D>51~70・大老殿に認められた上級者ハンター
(ツバメはここのクラス)
 

E>71~90・ギルドに認められ特命の権限を得られる
俗称<ギルドナイツ>
 

F>91~99・ギルドナイツの中でもそれを従える資格を持った者
俗称<ギルドガーディアン>
 

G>最高ランクでも更に選ばれた者にしか、与えられることの無いクラス

ほんの数名しかいないとされているが、正確な情報は不明。
 

 

 目次へhttp://tamarun.masa-mune.jp/simpleVC_20090712014651.html

第3話へhttp://tamarun.masa-mune.jp/simpleVC_20090713023926.html

カウンター
[PR] ポイントサイト

メインページへhttp://tamarun.masa-mune.jp/simpleVC_20090710051651.html