#15「ふたり」
さすが休日!!
見渡す限り、人の波!
遊園地は、人で溢れ返りそうだ。
「すごい人だねぇ・・・」
「まぁ、日曜日だし、な」
二人して、あっけにとられる。
「優ちゃん?」
「なんだ?」
真っ直ぐに見つめてくる。
「迷子にならないでね?」
「・・・・・・・」
人差し指を、口元に近づけてくる
「そりゃ、こっちのセリフだ」
言いながら先に歩き出す
「あ、待ってよぉ」
真由美の静止も聴かず、思いっきり走り出す
「うっっひょぉぉう!!」
声高らかに叫ぶ
「!!?」
いきなりの奇声に驚く真由美
「遊園地ぃ!遊園地ぃぃぃ!!」
まるで子供のように
というよりむしろ【おバカ】っぽいのだが
「ど、どうしたの??突然?」
「せっかくだしな」
得意気に言ってやる
「テンション上げていくぜ!」
「・・・・・・こども。」
思わず呟いた
「にゃにおう?」
聴こえたらしい
「恥ずかしいから、近寄らないで」
わざとらしく言ってみる
「こうすれば、文句も言えまい!?」
「へ?」
いきなり手を引っ張られる
そして、そのまま猛ダッシュ
「いぃやっほぉぉぉう!!」
「ちょっ・・・!?」
転びそうになるのを必死でこらえる
「遊園地ぃ!遊園地ぃぃ~っ!!」
「やぁめぇてぇぇ~・・・」
数十分後
「なんで・・・」
肩で息を切らせて言う
「中に入る前から、こんなに疲れてるのよ・・・?」
結局、二人して騒ぎながら追いかけ合った
さながら、鬼ごっこのように微笑ましく見えたのだろうが
こっちとしては、逃亡者と追跡者のようであった。
「オレらくらいだぞ・・・」
さすがに息が切れた
「中に入る前にこんなに、楽しんだのは・・・」
「帰るか・・・?」
「やだ!」
当然の返事
「そんじゃ、さらに楽しむとするか」
言いながら手を差し出す
「うん!」
満面の笑で、その手を取る
いつの間にか、照れくさかった気持ちもなくなっていて
こうして、自然に手をつなげるのが嬉しかった。
私たちはいつだって
そう小さい頃から、どこへ行くにも
彼が、私の手を引っ張って
ぐいぐい歩き始める
そうやって、ふたりして笑っていられた
これからも
それが続くことを信じて
ふたりは歩き出す。
つづく
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